他の銀行の融資をまとめて借り換えるとどうなるのでしょうか。
他の銀行の融資を借り換えた場合
例えば、X社はA銀行から1,000万円の融資を受けていたとします。そこへ、今まで融資を受けたことがなかったB銀行の担当者が営業に来て、A銀行より有利な条件を提示されました。そこでX社は、B銀行から1,000万円の融資を受けて、1,000万円をA銀行に返済しました。
上記の例のように、今まで融資を受けたことがなかった金融機関から全額の借り換えを勧められることがあります。取引金融機関に対して不満のある経営者の方は、より有利な条件で借りられるため、全額を借り換えてしまうことがあります。しかしこれはあまりお勧めができないことです。なぜなら、金融機関にとって融資を他の金融機関に借り換えられてしまうということは最大の侮辱にあたるからです。
通常の取引で考えてみると
通常の取引でイメージをしてみてください。もし今まで付き合いのあった取引先から突然「もっと条件の良い企業と取引することになったから、取引は打ち切ります。」と言われた場合があるとします。今までの付き合いをゼロにするような行為は通常のビジネスであっても嫌がられるものであると思います。それは金融機関も一緒です。
金融機関としては、今までの付き合いの中でその企業を支えてきたという自負があります。にもかかわらず、突然企業から取引をやめると言われれば、非常に残念であり悔しい思いにもなります。
まとめ
もちろん、どの金融機関から融資を受けるかは企業の自由です。しかし、融資の条件を優先し、今まで付き合ってきた金融機関を変えてしまうのは、企業と金融機関の双方にとって、不幸なことだと思います。