借入金はない方がいい?
借入金はない方がいい。そのように考える経営者の方もいらっしゃると思います。確かに毎月の返済に追われて大変な思いをするより、無借金の方が良いと考える方もいると思います。
ただ無借金経営にはリスクも伴います。そして、最大のリスクは、困った時に金融機関から融資を受けられないと言うことです。
融資を受けるには実績が大切
一度融資を受けた実績があると、金融機関もその企業の情報を把握しているので、次の融資が受けやすいです。これに対し、金融機関は融資の実績がない企業に対しては、融資を慎重にならざるを得ません。
例えば、通常の取引で考えてみてください。今まで長い間お付き合いがありお互いのことをよく知っている企業が、「売り上げが落ちてるんで、もう少し仕入れてくれないか」、と言って相談に来た場合と、まったく会ったこともない企業が、「今経営が苦しいんでうちと取引してくれないか」、と言って相談に来た場合で、どちらに対応するでしょうか。
金融機関と取引がないということは、金融機関に対する実績も信頼もないということです。そして金融機関は実績も信頼もない企業に対して、融資をしようとは思いません。
もし、企業や経営者が不動産などの担保価値のある資を保有しているなど、いつでもお金を借りられる状態であれば融資は不要かと思いますが、そうでない場合には企業経営におけるリスク分散の方法の一つとして、金融機関とのお付き合いをしておく事をお勧めします。