【第5回】『社長が財務を理解する』

金融機関から融資を受けるための7つのゴールデンルール

『社長が財務を理解する』

こんにちは。

白い羽コンサルティングの岸田です。

『金融機関から融資を受けるための7つのゴールデンルール』、

第5ルールは、『社長が財務を理解する』になります。

1.融資可能額の目安を知る

経営者の方でたまに、「借りられるだけ貸してください」という方がいます。しかし、これだと金融機関としては、「返せるだけ借りてください」と言いたくなってしまいます。

まず、自社が融資を受けられる金額の目安を知っていただく必要があります。

一般的に金融機関は融資可能額を以下の計算式を目安としています。

(当期純利益+減価償却費)×10年分

これは、簡易キャッシュフローといって、会社に最終的にどれだけキャッシュが残ったかを簡単に計算したものになります。

当期純利益はまさに、経費と税金を支払った後の会社に残る利益になります。減価償却費は、実際に現金は出ていかないけれども、税務上使ったことにされるお金になります。

そして、当期純利益+減価償却費が、会社が金融機関への返済にあてられるお金ということになります。それを大体10年で返済できる金額がおおよその融資限度額になります。

例えば、ある会社が当期純利益200万円 減価償却費100万円とすると、

(200万円+100万円)×10年=3,000万円

この会社の融資限度額はおおよそ3,000万円ということになります。

もっともこれは目安にすぎず、その会社の事業価値などによって変わってきます。

そうすると、会社としては、売上を上げることはもちろん、経費を削減し、会社に利益を残すことが大切になります。特に節税対策をしすぎて、利益がほとんど残らないという場合には、融資が受けにくくなるので注意が必要です。

2.社長が財務を理解する

経営者がどんぶり勘定では、お金を貸す方としては、心配で貸せません。自社の財務状況をしっかりと理解した上で、融資を戦略的・計画的に受けていく必要があります。

自社の財務状況を税理士や経理担当に丸投げしている社長は注意が必要です。自社の財務状況をしっかりと把握し、理解しておかなければなりません。

そして、銀行と上手に交渉するためには、社長自らが財務について担当者と話をすることが大切です。支店長の中には、「財務がわからない社長の会社には、プロパー融資(無担保融資)は無理です。保証協会の保証付き融資か担保の範囲内での融資でないと難しい。」という方もいます。

やはり、経営者が財務を勉強することが大切です。専門家を雇った上で、社長がしっかり財務を理解し、銀行に説明できるようにすべきです。

今回はここまで。次回は6つめのルールとして『事業計画書をつくる』をお送りいたします。

タイトルとURLをコピーしました